Precision Fluorocarbon, Inc.(PFI)は1989年にテキサス州ヒューストンで設立されました。革新者であるハワード・フランク氏(創設者兼社長)は1960年以来プラスチック製造業に従事してきました。工学、設計、製造、調達、上級管理での経験がある彼のプラスチック製造に対する知識や情熱は、PFIを創設するにふさわしいものだったのです。生産を始めてすぐ、ハワード氏は自身の息子であるスティーブ・フランク氏を事業に引き入れました。現在、2人はPFIの社長と副社長として経営を行っています。
たった数年での急速な成長の中で、フランク親子はテキサス州のトムボールという美しい街に5エーカー(約20,234平方メートル)の土地を購入し、51,000平方フィート(約4,738平方メートル)の敷地内に現在のPFIの拠点を構えました。
PFIの主なフォーカスは、カスタマイズされたPTEE加工製品(主に油田向けのもの)から始まりました。石油市場は年々急激に変化することから、ハワードさんとスティーブさんはプラスチックに関する豊富な知識を活かして他の業界にも展開することを決めました。
過去20年間にわたり、PFIは多くの業界(産業、レーシング、ポンプ、バルブ、半導体、医療部品など)向けにさまざまなカスタムプラスチック部品の開発、プロトタイプ作成、生産を手掛けています。プラスチック製造における長年の経験により、PFIは多くの製品市場で評価を得ています。
1989年の創立当時、PFIは純粋な手動工場でした。「手動旋盤2台、半自動の改良版手動旋盤が2台から始めました。」とスティーブさんは説明します。「CNC旋盤を初めて購入したのは1990年のことです。日本製のもので、自動工作機械のメリットをすぐに実現してくれました。CNCミルも欲しくなりましたが、当時の財務状況では高価な日本製の工作機械をもう1台買うことはできませんでした。」
そこで手頃な代替品を探していたところ、フランクさんが見つけたのがHaasのVF-0でした。これはHaas AutomationのVF-1立型マシニングセンターからギアボックスを除いた仕様の製品です。VF-1は当社の「Very First One(まったく初めての製品)」として知られ、1988年にIMTSで紹介され、その価格は前代未聞の$49,900でした。VF-0はそこからさらに$5,000低い価格だったのです。
「私たちは、石油工具業界の大きな機械工場を訪れました。そこで2台のHaas VF-1機械を使って石油分野用の複雑な金属製品が加工されているのを目にしました。」とスティーブさんは振り返ります。「私たちがお話しした社員の方は、Haas機械に非常に満足していました。こういった確認とその価格面から、Haasは非常に魅力的な機械であるとわかりました。」
ハワードさんとスティーブさんは、初めてのCNCミリング機械Haas VF-0(S/N 1829)を1992年にわずか$44,900の基本価格で購入しました。これにリジッドタッピング、チャックと心押台付きのHaas HRT9 CNC回転テーブル、工具、付属品を追加し、税金や配送料を含めた価格は$63,614.26となりました。
これはスティーブ・フランク氏が初めてCNC機械の世界に触れた瞬間でしたが、これ以来彼はこれまで以上に自動化に対する情熱を持ち続けています。「そのお手頃さ、信頼性、革新性から、Haasの工作機械を使い続けてきました。」とスティーブさんは話します。「現在では、Haas製のCNCミルを12台、CNC旋盤を11台、回転テーブルを4台所有しています。」
この古いVF-0は22年経った後でも力強く稼働していますが、PFIは生産率を上げ部品の表面仕上げを改善し、最新型のHaas制御を利用すべきときが来たと判断しました。「Gene Haas氏もHaas Automationも常に革新的で、自社製品の改良に継続的に取り組んでいます。」とスティーブさんは説明します。「こういった努力が結果としてセットアップしやすく、必要な加工機能の実施能力が高い工作機械になっているのです。」
2014年12月、南テキサスのHAASファクトリーアウトレット(HFO、Champions Machine Tool Salesの一部門)はPFIのこの古くても信頼性の高いまだ元気な機械に対して適正な下取り価格を提案し、この機械は今、HFOのショールームに堂々と飾られています。「潜在顧客に対し、Haas工作機械の持つ製品寿命、信頼性、サポートを見せるのは素晴らしいことです。」とHFOの製品スペシャリスト、ダレン・ペルティエは述べています。「現在、200,000台を超えるHaas機械が世界中で使用されています。」
PFIは、VF-0の代わりとして新型のHaas VF-1(基本価格わずか$48,995)を選び、生産性の高い数々のオプション(24+1サイドマウントツールチェンジャー、直感型ワイヤレスプローブシステム、自動エアガン、高輝度照明、拡張プログラムメモリなど)を搭載して設置しました。こういったオプションを付けてもこの新しい機械はたったの$65,000で、1992年にPFIがVF-0の料金と支払った価格より少々高い程度に収まりました。
「この新しいVF-1はオリジナルのVF-0と比べて速度や信頼性が改善されており、より精度が高い部品をより多く生産することが可能になりました。」とスティーブさんは説明します。
PFIは現在、標準のHaas VFシリーズの機械を多く所有しているほか、超高速モデルも多数所有しています。生産率は標準のHaas VFシリーズで最大40%改善し、超高速モデルの利用で50%以上改善されました。
熱成形のPTEEダイアフラム用の内部工具の小さなバッチから一度限りのプロトタイプ部品、医療インプラント用のポンプダイアフラムブランクおよび金型の大ロット運転までさまざまな部品の品質が保証されるので、PFIではHaas機械を生産フロア全体で利用しています。
詳しくはPFIのウェブサイト(http://pfi-plastics.com)をご覧ください。