Hrinovske strojarne社 | Haasのお客様成功談
Hrinovske strojarne社にHaas社の機械技術を実装(Hrinovske社:構造物製作技術と農業科学技術向け遊星ギアボックスと回転軸開発および製造の世界的なメーカーかつ技術リーダー)
スロバキアの一都市Hrinovaにおける1954年以降の機械エンジニアリングの歴史 地元の機械加工所は、民間機器および特殊機器向けの回転軸、変速機、回転軸駆動装置、ポンプ駆動装置、自動変速機の製造に徐々に特化。数十年にわたって、Hrinova社は伝説的な歩兵戦闘車両BVP-1とBVP-2の変速機、有名な戦車T-54、T-55、T-72の指向性装置、そして親会社であるPPS Detva社で生産されたほぼ全種類のローダーの発祥地でした。地元の機械加工所は、ヨーロッパ初の油圧式ローダーの1つ、HONローダーの「誕生の地」でもあります。この工場は、変速機と回転軸の生産に特化しています。
新たな始まり
2002年、Hrinova社は人材と科学技術の両方で徹底的なリストラに着手しました。1984~85年当時の機械設備は、世界最高レベルでしたが、2002年には既に過去のこととなっていました。"「2002年に会社の再建を考えたとき、会社が精密機械を使用していないことで無駄が生じていることに気づきました。非精密機械は大量の電力を消費し、あらゆる箇所からオイル漏れが起きていました。こんな機械を維持するのは不経済そのものです。そこで、我々は新しい技術に投資することを決定したのです」"と、会社がリストラに着手した当時を振り返るのはJan Vilhan氏(当時はHrinovske strojarne社の技術ディレクターで、現在は販売およびマーケティング担当ディレクター)です。
最初に導入したのはターニング機械でした
同社の経営陣は、技術に投資しなければ、会社が立ち行かないことを認識していました。社員の能力に頼って持ちこたえてきた60年の伝統を持つ会社は最新の技術を導入する必要がありました。大規模な近代化プログラムが着手され、その価値は10年もたたないうちに旧スロバキアクローネで約100億クローネ(約3,300ユーロ)に達しました。最初に手掛けたのは旋盤でした。まず変更の必要がありました。Jan Vilhan氏が最適な旋盤を探し始めたときのことを語っています。"「それはかなり難しい課題でした。約45台のNCおよびCNC旋盤の生産量を入れ替えなければなりませんでした。どのブランドのものを購入すべきかを検討しました。最初に調べたのは、隣国チェコ共和国の機械でした。チェコの機械は、価格の面で折り合いが付きませんでした。品質は平均的で、最高ではありませんでした。私たちは探し続けました。エンジニアリングフェアをいくつか見た後、もっと安い価格で 旋盤を購入できることを発見しました。例えば台湾や中国などの国からです。心惹かれる一方で、本当に信じられる製品のかという気持ちもありました。スペア部品との問題がありますし、ヨーロッパの国でこういった外来の機械を採用しているところはあまりありませんでした。」"
転機は、2003年Nitraで開かれた国際エンジニアリングフェアで訪れました。Hrinovske strojarne社の経営陣が初めてHaas製の工作機械に出会ったのはこのフェアでした。彼らは、彼らが言うところの"「誠実な鋳型」"で成形された機械のフレームに魅了されました。ドライブと電子部品がドイツ製であることも好ましい点でした。最後に確認すべきことが 一つだけありました。それは、この米国ブランドの機械はヨーロッパでどれくらい使われているのかということでした。当時、ドイツにはすでに4千台ほど導入されていました。スロバキアでは比較的知名度の低いブランドでしたが、Hrinovske stojarneの経営陣は、Haas製の工作機械を試してみることを決定しました。
無償で借り受けた旋盤Haas 30は、シャフトの加工テスト(Ra加工:0.6、公差:h7)に合格しました。旋盤の入れ替えることになった最初の年、Hrinovske stojarneはHaas製の旋盤を7台購入しました。
現在、同社にはHaas製の工作機械が21台あります。旋盤には徐々に立型や横型のマシニングセンターを増設しました。電力消費量、作動油や冷却用エマルジョンオイルの購入量が自動的に減少し、修理用機械への投資が大幅に削減されました。現在は、新しく導入した1台の機械が古い機械2~3台分の仕事をこなしています。また、当社は一人2台体制を確立することができました。現在、オペレータ1人が2台の機械を操作しています。その結果、1オペレーションあたりの賃金分配率が減少しました。
最初に導入したHaas製の旋盤はすでに耐用年数を超過しました。これらの機械は、役目を終えて新しい機械と交換する時期だと言えます。しかし、それについての話し合いは行われていません。なぜならこれまでのところ、これらのHaas製の旋盤は大過なく役目を果たしているのですからです。近い将来、これらの機械にHaas製の別の機械を増設する可能性があります。近い将来、Hrinova社のエンジニアリング業務に、新しい立型センターを導入する計画です。
完全に一新された生産体制
Hrinovske strojarne社は、Haas製の工作機械のおかげで構造改革に成功し、技術的なリーダーとなり、土木工学向けの遊星ギアボックスと農業工学向けの回転軸技術の先駆者、世界的なメーカーとなりました。Hrinova社製の変速機は、世界中の土木工学(クレーン、ロードローラー、コンクリートトラック)、農業機械(トラクター、刈り取り機)、エネルギー産業(風力タービン)に使用されています。Jan Vilhan氏は最後に"「現在、我が社は世界のギアボックスと回転軸を生産する最先端企業の一つです。我が社の変速機は、英国をはじめとする西ヨーロッパから、中東、ロシア、東南アジア、オーストラリア、米国、ラテンアメリカ、アフリカに至るあらゆる国の企業で採用されています」"と述べています。