概要

Haas直感型ワイヤレスプローブシステム（WIPS）は、使いやすいテンプレートによるジョブのセットアッププロセスを通じてオペレーターをガイドします。テンプレートは、自動検査ルーチンの実行中にオペレーターが複数のタスクを実行できるようにすることで、セットアップ時間を短縮します。また、WIPSは、利用可能な摩耗および破損検出ルーチンを使用することにより、生産プロセス全体を通じて部品と工具が許容値内に維持されるようにします。WIPSは、ワークオフセット座標を定義し、工具長オフセットを設定し、プログラム内で機内検査を実行する機能を備えています。

WIPSには以下が含まれています。

  • ワイヤレススピンドルプローブ（ワークプローブ）
  • ワイヤレス工具セッター（工具プローブ）
  • 通信用の光学機械インターフェース （OMI） 
  • ユーザー定義マクロ
  • スピンドル方向決め
  • 座標の回転およびスケーリング
  • ビジュアルパーツプログラミングシステム（VPS）

 

後付けキット

  • 後付けキットはParts.HaasCNC.comで販売しています
    WIPSの最小要件：
    • ソフトウェアバージョンM14.05A - 2007年5月9日出荷
    • （Coldfire I／IIプロセッサおよび10" LCD）
      • VQCテンプレート付き
         
  • ソフトウェアバージョンM15.04B - 2007年4月25日出荷
    • （Coldfire IIプロセッサおよび15" LCD）以降
      • VQCテンプレート付き
      • 最小I/ボード 3080U、3083U、3082V以降
Parts.HaasCNC.comで提供されているWIPS-R
交換用スタイラスの注文

部品検査テンプレート

使いやすいワークオフセットサイクル

  • ワークオフセットをハイライトしてF3を押します
  • 使用するプローブサイクルを選択します
  • テンプレートに正しい情報を入力します
  • サイクルスタートを押してコードを手動データ入力（MDI）に出力し、サイクルを実行します
  • または、F4を押して、サイクルを実行せずにMDIにコードを出力します

*高度なプログラミング手法により、機内ワーク計測が可能

 

工具検査テンプレート

  • 分かりやすい工具設定サイクル
    • 長さ検査（回転） – ソリッドまたはインデックス可能なエンドミル、面削りミル、シェルミルに最適
    • 長さ検査（非回転） – ドリル、タップ、リーマ、または先端のある切削工具に最適
    • 長さと直径検査（回転） – ソリッドまたはインデックス可能なエンドミル、シェルミルに最適
  • カスタムカッターの手動長さサイクル
  • 工具破損および工具摩耗の検出に使用可能
  • クーラントに対する高い耐性

工具プローブライザー

機械の設定、固定具、または部品の高さに応じて、工具プローブ ライザーが必要になる場合があります。

Haas では、テーブルから工具プローブを持ち上げて、保持具または加工品との干渉を回避する2つのオプションを提供します。

  • PRB-EC3: 2.5" (64 mm) 中小規模の VMC で利用可能なプローブ ライザー ブロックです。
  • PRB-EC8 10.25" (260 mm) APC、トラニオン回転テーブル、または高い固定具用のプローブ ライザー ブラケットです。

これらのライザーは、Parts.HaasCNC.com で部品番号  PRB-EC3 または PRB-EC8 を使用して注文できます。

高度な機能

プローブは、特定のタスクを実行するように設計されたプローブサイクルと呼ばれる小規模のプログラムによって操作されます。各タスクには、加工品とタスクに基づいたデータ入力が必要です。Haas Automation は、ビジュアル プログラミング システム（VPS）テンプレートを提供することで、プローブ システムの較正、オフセットの設定、および回転テーブルと工具ローダーの位置を検索するためのデータ入力を簡素化しています。

しかし、プローブ システムにはそれ以上の能力があります。プローブ プログラミング マニュアルとプログラミングに関する知識が少しでもあれば、WIPS システムに次のような高度な機能を実行するように命令できます。

  • 4軸および5軸の測定
  • インテリジェントなプログラムの選択
  • 部品が存在するかどうかの判別
  • 工具の識別
  • クリアランスの点検
  • 工具磨耗の補償
  • 工具の故障検知
  • DPRNT による機内レポート
  • 角度 / 片面測定
  • 角度 / ウェブポケットの測定
  • 3 点ボア / ボスの測定
  • 在庫許容
  • 機能間データの決定

WIPSを使用する理由

  • ステップバイステップの説明を消去
  • Gコードまたは基本機能に関するマクロプログラミングの知識が不要
  • 完全自動工具設定サイクル
  • 機械が単一のサイクルで複数のツールを測定している間にオペレーターがマルチタスクを実行できるようにすることで、セットアップ時間を短縮します
  • 工具の摩耗と破損を監視してスクラップを削減
  • マクロによる機内ワーク計測