4.2 旋盤スピンドル -トラブルシューティング

注意：このトラブルシューティングガイドはメインスピンドルを対象としていますが、症状表の症状の多くをサブスピンドルに使用できます。 

旋盤スピンドルの最も一般的な問題は、振動、騒音、表面仕上げです。 

振動はランアウトが原因です。最初に保持具と素材を調べてください。チャックの本体またはコレットのノーズが正常であることを確認します。ジョーの穴がが正しく開いているか、素材がズレていないか。バーフィードを行う場合は、ライナーが素材に適切にフィットすることを確認してください。それでも問題が解決しない場合は、油圧クローザー、ブレーキディスク、およびすべてのアダプターのランアウトを確認してください。

上記の振動への対処でノイズが解消しない場合、最も可能性の高い原因はドライブベルトです。張力が正しいこと、ベルトの状態が良いこと、シャフトのアライメントが良好なこと、そしてベルトが滑車のフランジに押し付けられていないことを確認してください。 

上記で解決されていない表面仕上げの問題がある場合は、アプリケーションを確認してください。速度、送り、工具先端の位置合わせ、クーラントの流れなど、そして機械のアライメントも確認してください。 

さらに旋盤スピンドルの症状については、以下のトラブルシューティング表をご覧ください。参考までに、スピンドルドライブトレインは次のもので構成されています。

1. チャックまたはコレット
2. ドローチューブ
3. ベアリング
4. スピンドルシャフト
5. 非接触エンコーダリング
6. スプロケット
7. 非接触エンコーダー読み取りヘッド
8. アダプター
9. 油圧アクチュエータ
10. クーラント収集装置

旋盤のスピンドルバランスとりは、ST機械の再起動に適用できます。Octavis振動アナライザープログラムを使用して、スピンドルのバランスとりの際の変位プロットを表示します。スピンドルのバランスをとる止めネジがない場合は、キット93-2867を注文してください。

• 振動解析 - イーサネットインターフェース
• 振動解析 - RS-232 インターフェース

アクチュエータアダプタ[1]にはバランスとり用穴があります。目標は、テストが実行されているどの速度に関係なく、変位スパイクを可能な限り低い値にすることです。

• ウェイトを追加したときに変位スパイクが減少するようであれば、スパイクが可能な限り最小値になるまで、穴に挿入するウェイトの量を増やし続けます。ウェイトを移動したり、周囲の穴にウェイトを追加したりしてもスパイクが下がらないことを確認します。
• 変位スパイクが増加した場合は、重量を取り除き、変位スパイクが可能な最小値に達するまでユニオンアダプターの次のバランス穴に移します。小さいウェイトと大きいウェイトを試して、最良の結果を得ます。

Octavis振動アナライザーを使用して、ベアリングの状態を監視します。 スピンドルヘッド固定リングまたはモーター取付け部の側面に加速度計を置きます。

• 次の点に注意しながら、機械の回転数範囲全体で振動テストを実行します。
  • ケージのガラガラ音 - レース上をボールベアリングが滑っているように聞こえる、またはケージがガラガラ鳴っているように聞こえる - [速度プロット1]
  • ボールの欠陥やレースの損傷による高音のキーキー音 - [速度プロット2]
  • 機械が音を立てているRPMに遭遇した場合は、速度プロットをチェックして、ベアリングの損傷やケージのガタガタの兆候がないか確認してください
  • マシンの変位が増幅される調和ノード - これらは変位プロットで値が急上昇しているように見えます。 これらの調和ノードは、機械が振動しているRPMと相関関係がありますか？ もしそうなら - マシンは共振周波数で苦しんでいます。
• ベアリングの損傷の兆候を見つけた場合は、次のチェックを実行して、スピンドルの機械的な健全性を確認します。
  • 機械履歴をチェックして、機械クラッシュの兆候がないか確認します
  • スピンドルノーズのインジケーターでスピンドルの前後の動きを確認します。 手で押した動きが0.0005未満で"、インジケータが0.0001以内でゼロに戻らなければなりません"
  • スピンドルノーズの軸方向および半径方向の振れを確認します。 振れは0.0005" TIR未満でなければなりません
• 是正措置は次のとおりです。
  • 共振周波数の影響を減らすために、スピンドル速度を10％間隔で増減します
  • 所有者がスピンドルを最も使用する速度でスピンドルのバランスを調整し、変位スパイクを低減し、速度プロットで見られるノイズを低減します
  • スピンドルが適切なオイルを受け取っていることを確認します（第5節)
  • 機械のレベルを確認し、機械が水平調整脚上で高すぎないことを確認します
  • スピンドル保持具のステップをチェックして、永久的な変形がないか確認します。 このチェックを実行するには、保持具を取り外す必要があります。
• 以上で何も振動を低減しない場合、スピンドルが寿命に達している可能性があり、交換する必要があります。 保証期間内の場合は、Haasサービスに連絡して承認を得てください。

STシリーズの機械で使用されているHaas仕上げスピンドルは、DSシリーズ旋盤の二次スピンドルとは異なり、ホームスイッチを使用しています。

シートメタル製のカバーを取り外し、ホームスイッチ[1]の機能を確認します。

詳細については、近接センサー - トラブルシューティングガイドを参照してください。

New Moconが有効になっていて、ソフトウェアバージョンが100.21.000.1111以上の機械では、設定413が利用可能です。New Moconは、より多くのパラメータを使用して機械の軸をより適切に制御する駆動制御アルゴリズムです。Diagnostic（診断）を押して、System（システム）タブに移動します。MoconのバージョンはSoftware（ソフトウェア）セクションにあります。バージョン1.16  .S.のMoconは、New Moconです。バージョンが1.16または1.16  .KのMoconは、古いバージョンです。

注： 現時点では、現場で機械をNew Moconに更新していません。