この手順は、C軸取り付けネジのカウンターボア穴を修正する必要があるVRマシンを対象としています。

この工具は、サービスの承認取得後に使用することを目的としています。承認されない場合、H-5AXスピンドルヘッドの保証が無効となります。 

スピンドル承認を受けるには、ジオメトリ調整を試みる前に、EA0426 VR検査レポートに記入し、Haasサービスにご相談ください。

警告：Haasサービスに連絡せずに、スピンドルに貼られた「DON'T REMOVE（取り外さないでください）」シールを破損すると、保証が無効になります。プロセスを進める前にHaasサービスに連絡してください。

注意：この手順では、ボアスコープを入手することを強くお勧めします。これは、この手順の大部分で使用されます。

この手順は次のキットに適用されます：

• T-0158 HSD C軸カウンターボアクリーンアップキット

注意： Haasは、鋸歯状/小鋼ワッシャを、硬化した厚いワッシャに交換する必要があります。適切な硬化ワッシャと長いボルトについては、部品番号 93-3769 HSD C軸取付けハードウェア SVCキット を注文してください。 

BSPPプラグフィッティングを取り外して、C軸M8ソケットヘッドキャップスクリューにアクセスします（数量：7）。プラグフィッティングがあることを確認します。

アクセスのためにBSPPフィッティングが取り外されています。

この画像でマークされている穴 [1]〜[4] から始めます。これらは保護スリーブを必要としないため、最も簡単です。

保護スリーブなしで、画像のマークのない穴から先に進まないでください。このプロセスについては、この手順の後半で説明します。

画像に示すように、[1]とマークされた穴から始めます。

注意：前のステップで[1]～[4]とマークされた任意の穴から始めることができますが、この例では[1]から始めることを選択しています。

ディープヘックス6mmソケットビットを使用して、SHCSを1つ取り外します。

一度にすべてのSHCSを取り外さないでください。1つのHCSのプロセスを完了してから、次のSHCSに進みます。

SHCSには鋸歯状のワッシャが付いています。カウンターボアシートをクリーニングする前に、これらを取り外すことが必要です。そうしないと、HSSカウンターボアの工具寿命が短くなります。

注意：鋸歯状のワッシャが鋳造体に挟まっていないか、ボアスコープを使用してボアの内側を確認し、挟まっている場合はそれらを取り除きます。鋸歯状のワッシャーが挟まっている場合は、ボルトのネジ山を使用して取り出してみることをお勧めします。

単一SHCSと鋸歯状ワッシャを取り外したら、ボアクリーニングツールを組み立てます。パーツには、ドリル チャック (付属)、パイロット付きのHSS カウンターボアツール (付属)、および4 mmアレンキー (付属していません) が含まれます。

組み立てられたツールはこのようになります。

注意：シートは、アレンキーを使用せずにカットすることをお勧めします 。これにより、ツールを介した良好な切削フィードバックが可能になります。

これは洗浄前のカウンターボアシートの参考写真です。

注意：穴の進行状況を確認するために、ある種のボアスコープを用意することをお勧めします

ツールを挿入し、時計回りに約15～20回転してカウンターボアシートをクリーニングします。回転中は一定の圧力を維持します。アクセスポートからアルミ削りくずが落ちるはずです。

注意：シートは、アレンキーを使用せずにカットすることをお勧めします 。これにより、ツールを介した良好な切削フィードバックが可能になります。

注意： 穴の質と加えられる圧力によっては、カウンターボア穴のクリーニングに15～20回転程度かかる場合があります。 

これは洗浄後のカウンターボアシートの参考写真です。ワッシャの鋸歯状の縁が取り除かれています。

注記：カウンターボアの確認を継続して、表面全体がきれいになっていることを確認します。

キット 93-3769 HSD C軸 取付け ハードウェア SVC キットに、付属のハードワッシャとM8 X 1.25 X 50 mmクラスの12.9 SHCSを使用します。

注意：ハードワッシャーに対応できないため、元のボルトは再利用できません。

ハードワッシャとSHCSを組み立てて取り付けます。

ハードワッシャとSHCSを取り付けます。SHCSを締めます。ヘッドはまだ整列する必要があるため、トルクをかけないでください。 

[2]、[3]、[4]について、4ページの手順を繰り返します。

[1]〜[4]に対処したら、[5]、[6]、[7]の場所に進みます。これらは、カウンターボア工具でアクセスするために、B軸を図のように 約45° に配置する必要があります。

このプロセスは穴[1]～[4]によって若干異なります。

テーパーピン (付属) とアルミニウム保護スリーブ (付属) から始めます。

図のように二つを組み立てます。

このアセンブリの目的は、ケーブルを邪魔にならないように移動して、アルミニウムスリーブを固定することです。スリーブが適切に装着されたら、テーパーピンを取り外します。ケーブルに障害物があってはなりません。

これは、アクセスホールを通るケーブル接続の参考写真です。配線のため、カウンターボア工具による配線への損傷を防ぐために、アルミニウム製保護スリーブ (付属) が必要です。

スリーブがきちんと収まっていれば、バネ感はなくなり、表記の写真のようになります。

ケーブルがスリーブを穴にわずかに押し込み、スリーブが脱落しないようにします。

これは完全に装着されたスリーブの例です。ケーブルの障害物がないことに注意してください。

カウンターボアシートをクリーニングする前に、SHCSを取り外し、鋸歯状のワッシャも取り外していることを確認します。

注意：鋸歯状のワッシャが鋳造体に挟まっていないか、ボアスコープを使用して ボアの内側を確認 し、挟まっている場合はそれらを取り除きます。鋸歯状のワッシャーが挟まっている場合は、ボルトのネジ山を使用して取り出してみることをお勧めします。

SHCSと鋸歯状のワッシャを取り外したら、HSSカウンターボア工具 (付属) を挿入します。干渉を避けるため、カウンターボア工具はドリルチャックの前に取り付ける必要があります。

ドリルチャック（付属）を取り付けます。

シートは、追加の工具なしでこの設定で切断できます。この方法により、ツールを介して良好な切削フィードバックが可能になります。アセンブリを約15～20回転させながら、一定の上向きの圧力を維持します。

注意： 穴の質と加えられる圧力によっては、カウンターボアのクリーニングに15～20回転程度かかる場合があります。 

½”ドライブラチェット (付属していません) は、ドリル チャックへのオプションの追加として使用できます。ただし、この方法では切断確認のフィードバックがあまり得られません。

洗浄後のカウンターボアシートの参考写真。

シートがきれいになったら、アルミニウム保護スリーブを取り外し、SHCSとハードワッシャを取り付けます。SHCSを締めます。ヘッドはまだ整列する必要があるため、トルクをかけないでください。

[6]、[7]の場所について、ステップ19からのクリーンアップ手順を繰り返します。

このプロセスが完了したら、ヘッドの整列に進みます。下記のリンクからご覧いただけます。

ジオメトリガイド - VRシリーズ

GM-2-5AXヘッドの整列の手順