サービス ホーム HSK - スピンドル - トラブルシューティングガイド
Last updated: 03/28/2025

HSK - スピンドル - トラブルシューティングガイド

Introduction

HSK-A63オプションは以前の40T 15kインラインスピンドル設計に組み込まれており、これは当社の生産フロアで製造されます。 HSK-A63は、OTT-JAKOBによるクランプユニットスタイルBを利用しています。HSK-63Aスピンドルオプションは現在、EC-400、EC-500、VC-400/SS、UMC-1000/SS、VM-2、VM-3、およびVM-6で利用可能で、オプションの最大速度は12,000または15,000RPMです

HSK-F63オプション は、GR-712-5AXおよびGM-2-5AXでのみ使用できます。このモデルの最高速度は25,000RPMです。

HSK-A63オプション は、VRシリーズとGM-2-5AXで利用できます。このモデルの最高速度は20,000RPMです。

 HSK-A100オプション は、HDC-3-5AXで使用できます。HSK-A100はローム社製のコレットを使用しています。このモデルの最高速度は6,000RPMです。 

     HSKタイプの工具ホルダは、中空で短く、より鋭いシャンクを備えているという点で、私たちが使用する他の工具保持ソリューションとは異なります。 頭字語HSKは、ドイツ語の中空テーパーシャンクという言葉をて翻訳したものです。 中空で短いため、より軽く、より速い工具交換を実行する能力があります。工具ホルダを半径方向および軸方向にクランプし、スピンドル面に接触させます。HSK工具ホルダは一般に剛性が高く、システム内で発生する共振周波数からのノイズを低減します。 これにより、チャタリングが減少し、優れた工具保持システムとなります。

工具ホルダとプルスタッド - 仕様 HSK63A工具ホルダ仕様のリファレンスドキュメントを参照してください。

How it Works

        HSKユニットは、工具ホルダ[10]内のランプにフックするグリッパーセグメント[6]を使用して、工具ホルダを内側からクランプします。 外向きに力がかかるため、スピンドルの速度が増加するにつれて、クランプ力は求心力から増加します。 

警告：工具ホルダなしでHSKスピンドルを実行しないでください。 求心力はグリッパーセグメントを損傷します。

工具がスピンドルに取り付けられているかどうかを検知する追加のスイッチがTRP（工具リリースピストン）に追加されました。 これでスピンドルが工具なしで動作しなくなります。スピンドルのガイドリリースに取り付けられている余分な溝を感知します。

      クランプコーン[4]がドローバーにねじ込まれます。 ドローバーがクランプを解除すると、グリッパーセグメント[6]がクランプコーンのランプに沿って後方にスライドし、工具を取り外したり挿入したりできます。 次に、ドローバーがクランプすると、前方にスライドして拡張します。スペーサーユニット[8]は、セグメントに予圧を加えて、セグメントが座っているスピンドルシャフトの穴にしっかりと取り付けられるようにします。 押し出しは、クランプコーンを締めたり緩めたりすることで設定されます。押し出しが設定されると、固定ネジ[5]がクランプコーンを所定の位置に固定します。青銅製のブッシュ[2]は、スナップリング[1]を介してクランプコーンに固定されます。ブッシュとリップシール[3]は、工具ホルダの内部にクーラントチューブがある場合は、それと嵌合します。他のシールは2つのOリング[7]と[9]で構成されています。これらのコンポーネントはすべて十分にグリースを塗る必要があります。そうしなければクランプ力が失われ、システムが早期に摩耗します。

 

Symptom Table

兆候 考えられる原因  是正措置
クランプユニット内にクーラントが充填されている。 TSCが実行された。工具ホルダにはクーラントチューブが取り付けられていた。 工具はTSC工具ではなかった。 クランプコーンのリップシールが損傷している。 シャフトシールを交換します。 クランプユニット全体をきれいにし、注油してください。 ドローバースレッドの近くにある小さなOリングも点検する必要があります。交換する必要がある場合もあります。
TSCが実行された。工具ホルダにクーラントチューブが取り付けられていなかった。 クランプユニット全体をきれいにし、注油してください。
TSCが実行された。正しい工具ホルダーと工具が使用されました。リップシールが破損しています。 シャフトシールを交換します。 クランプユニット全体をきれいにし、注油してください。
 工具ホルダでクーラントチューブが緩んでいるか、クーラントチューブのOリングが破損しています。 クーラントチューブを締め、必要に応じてOリングを交換します。 クランプユニット全体をきれいにし、注油してください。
押出しの設定中に、クランプコーンの固定ネジを締めたり緩めたりするのが困難。 固定ネジは逆向きに取り付けられている。 クランプコーンを取り外します。 固定ネジを取り外します。 固定ネジを回して、クランプコーンに取り付けます。 クランプコーンを取り付け、押出しを設定します。
固定ネジの六角が破損している。 クランプコーンを取り外します。 固定ネジを外して交換します。 クランプコーンを取り付け、押出しを設定します。
クランプ力が低い。 クランプ力ゲージが正しく設定されていないか、正常に機能していません。 これを確認するために、2番目のゲージでクランプ力を測定します。
押出しが正しくない。 クランプコーンの位置を調整して、正しい押出し距離を取得します。
潤滑が不十分です。 クランプユニットグリッパーフィンガーとクランプコーンを潤滑します。
クランプユニットのコンポーネントが摩耗しています。 押出しと潤滑が正しい場合は、クランプコーンとグリッパーフィンガーに摩耗がないか点検します。 必要に応じて交換してください。
ドローバースプリングが故障した。 これは非常にまれです。 他のすべての解決策が失敗しない限り、これが原因であると思い込まないでください。
工具ホルダをテーパーから外すのが難しい。 押出しの設定が低すぎます。 （押出しの設定が低すぎると、クランプ力が非常に高くなることがあります）。 クランプコーンの位置を調整して、正しい押出し距離を取得します。
押出し状態でグリッパーの指が緩んでいる。 これは、ドローバーがテーパー内の工具ホルダなしで作動した場合にのみ発生します。 クランプユニットスペースが拘束されているか、そのスプリングが故障しています。 クランプユニットを分解し、スペーサーを交換してください。 バックアップリングと大きなOリングを点検し、必要に応じて交換します。
プローブシステムを使用した後、Z軸の位置決め精度に一貫性がありません。 工具検査が正しく取り付けられていませんでした。 以下のHSK-スピンドルプローブシートセクションを参照してください。

Clamping Unit Replacement and Pushout Adjustment

Required Maintenance

週一回：

  • パッキンリング（リップシール）の摩耗を確認してください
  • グリッパーに損傷、汚れがないか、十分にグリースが塗られているかを確認します

 注意：HSK-A100スピンドルは、毎月グリースを塗り直す必要があります。 

  • 互いに接触するクランプコーンとグリッパーセグメントのすべてのエッジにグリースを塗り直します
  •   注：グリースを混ぜないでください（スピンドルはMETAFLUXグリースを使用して組み立てられています：Metafluxペースト70-8508またはMetafluxスプレー70.82は使用可能です）。METAFLUX製品は、Haas Automationからは販売されておらず、市販品を購入できます
    •  ユニットが非常に汚れている場合、クランプユニットを取り外し、徹底的に掃除してください。
    • グリースをすべて吹き飛ばしてしまうため、スピンドルクランプユニットに圧縮空気を吹き付けないでください
    • クランプユニットの汚染を防ぐために、貫通穴のない保護工具ホルダをスピンドルに常に着けておきます
  • 約10回の工具交換を行い、グリースを均等に分配します。 
  • スピンドルから工具ホルダを取り外し、きれいな布で目に見えるグリースの塊を取り除きます。

6か月または200,000回目の工具交換：

  • クランプされていない位置での押出しを測定します（10.5 mm +/- 0.1 mm; 0.41インチ +/- .004インチ)
    • 押出しを調整する必要がある場合は、クランプされた工具を使用して止めねじを再度締めます
  • クランプ力をテストします（引張力）：
    • HSK-A63: 2,835 - 4,050 lbs 
    • HSK-F63: 1,730 -  2,472  lbs
    • HSK-A100: 10,116 - 13,038 lbs
    • クランプ力が足りない場合は、クランプユニットにグリースを塗り直すか、壊れたグリッパーセグメントを交換するか、摩耗したドローバーを交換する必要があります。問題に応じてトラブルシューティングします。

毎年または 500,000回目の工具交換：

  • パッキンリング（リップシール）を交換してください
    • ブロンズブッシングを取り外してシールを交換する必要はありません。ペンチを使用してシールを保持します。

HSK - Spindle Probe Seating

プローブをスピンドルに挿入したときに、プローブが正しく装着されない場合があります。これにより、切削工具のz軸位置決めエラーが発生し、部品を廃棄する結果になる可能性があります。

この問題を回避するには、次のようにします。

  • 工具交換を行い、プローブを手では なく 、ダブルアームを使って挿入するようにします。
  • プローブがスピンドルに搭載された後、一枚の紙を使ってプローブとスピンドルテーパーの間にギャップがないことを確認します（右の画像を参照）。
  • Haas HSK A63 スピンドルの場合： わずかなギャップがある場合は、「 HSK-A63 - スピンドルドローバー - 押し出し」手順の「 TRPクランプスイッチの設定」セクションを参照し、説明に従ってクランプスイッチを調整します。

HSK tool loading

工具リリース押します。

工具ホルダをスピンドルに挿入します。工具ホルダの面がスピンドルの面と一致しない場合、工具の向きが正しくありません。 

工具ホルダを取り外し、180度回転させます。

工具ホルダを再度挿入し、面が合致することを確認します。

警告：工具が180度外向けに挿入された場合、スピンドルは回転しないが、工具交換の指令が可能であるため、工具交換の失敗または工具の落下を引き起こします。

Special Tools Required

        新しいHSKスピンドルを適切に保守および整備するには、次のすべての工具を購入する必要があります。 これらの工具は市販品を入手できます。 これらの工具はどこからでも入手でき、あまり一般的でない工具については、入手場所のリンクの例が提供されています。 TAC RockfordとAdvanced Machine Engineering Co.は、HSK工具の豊富なオプションを揃えています。また、すべての工具をまとめて保管し保護するための眼j表なケースもキットオプションとして販売しています。すべての工具は、63AおよびFバージョンで、またはそれぞれにアダプターを付けて購入する必要があります。 工具を校正した状態で、清潔に保ちます。

HSK-A63 Service Parts

アイテム HAAS P/N
1 クランプリングユニット一式（59-1695）の交換が必要
2 クランプリングユニット一式（59-1695）の交換が必要
3 93-3137 (LIP SEAL COOLANT TUBE HSK-A63 (リップシールクーラントチューブHSK-A63))
4 クランプリングユニット一式（59-1695）の交換が必要
5 93-3139 (LOCKING SCREW HSK-A63 (止めねじHSK-A63))
6 93-3141 (GRIPPER FINGER SET HSK-A63 (グリッパーフィンガーセットHSK-A63))
7 93-3142 (SPACER GRIPPER FINGER HSK-A63 (スペーサーグリッパーフィンガーHSK-A63))
8 93-3143 (RING BACK UP HSK-A63 (リングバックアップHSK-A63))
9 93-3144 (O-RING LARGE DRAWBAR HSK-A63 (Oリング大型ドローバーHSK-A63))
10 93-3148 (O-RING SMALL DRAWBAR HSK-A63 (Oリング小型ドローバーHSK-A63))

Resources

最大速度、伝達可能なトルク、交換部品番号などの製品情報は、次のドキュメントおよび Advanced Machine & Engineering Co. のウェブサイトを参照してください。