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Last updated: 10/20/2023

自動工具プリセット（ATP） - 整列 - テスト - 校正

はじめに

この手順では、STシリーズの機械で自動工具プリセット（ATP）を調整する方法を示します。

このドキュメントは、以下のものに適用されます。

  • 非コンパクトATP [1]
  • コンパクトATP [2]

説明ビデオ

自動工具プリセット - 調整

非コンパクトATP

1

このコードを[MDI]モードで3分間操作します。

M104：（工具プリセットダウン）

G04 P4;

M105：（工具プリセットアップ）

G04 P4;

M99;

ATPアーム[2]がホームブロック[1]と整列しない場合は、3/8-24　止めねじ[3]を使いホームブロックに近づけたり、遠ざけたりします。

調整済みの位置で必ずロックナットを締めてください。

2

このコードは、[MDI]モードで操作します。M104。これによってATPアームが下降します。

ターニングスティック工具をタレットの最初のポケットに据え付けます。

X 軸とZ 軸をジョグし、ターニングスティック工具 [2] の先端がプローブスタイラス [1] に近づくようにします。

工具がスタイラスの中央に整列しない場合、上部の3/8-24 x 2の止めねじ[3]を回転させてスタイラスを上または下へ移動します。

調整済みの位置で必ずロックナットを締めてください。

小型オートATP

1

このコードを[MDI]モードで3分間操作します。

M104：（工具プリセットダウン）

G04 P4;

M105：（工具プリセットアップ）

G04 P4;

M99;

ATPアーム[2]がホームブロック[1]と整列しない場合は、スペーサープレート[3]を移動するためにATPを取り外します。スペーサープレート[3]のボルトを緩め、側面を適切な方向にタップします。

注：ATPを取り外すときは、エアラインとワイヤーは接続したままにします。

緩んだボルトは必ずすべて締めてください。

2

このコードはMDIモードで操作します。M104。これによってATPアームが下降します。

ターニングスティック工具をタレットの最初のポケットに据え付けます。

X 軸とZ 軸をジョグし、ターニングスティック工具 [2] の先端がプローブスタイラス [1] に近づくようにします。

工具がスタイラスの中心に合わない場合は、ATPを取り外してスペーサープレート[3]を移動します。スペーサープレートのボルトを緩め、上端または下端を適切な方向にタップします。

緩んだボルトは必ずすべて締めてください。

自動工具プリセット（ATP）- 整列

1

ダイヤルインジケータの磁気ベースをタレットに取り付けます。

プローブスタイラスを横切ってインジケータを移動します。

プローブスタイラスは Z 軸に対して平行である必要があります。エラーは 0.0004インチ（0.01mm）未満である必要があります。

必要に応じて、プローブスタイラスねじを緩めて [1] [2] 位置を調整します。

注：このATPに使用されるスタイラスは2種類あります。一つは2個の調整ねじ[1]を使用するもので、もう一つは単一の調整ねじ[2]を使用するものです。

2

ATP スタイラスの位置は、59、60、333、334 の 4 つの設定によって決まります。

マイクロメーターを使用してZ 軸のスタイラスの幅を測定し、その値を設定 334 に入力します。

設定 333 を 0.0 に設定します。

自動工具プリセット - 校正

ATPは、以下に示す2つの方法のいずれかを使用して校正できます。方法Aをお勧めします。

方法A

1

外径

注：参考のために「非コンパクト」ATPが表示されます。特に明記されない限り、「コンパクト」ATPにも同じことが当てはまります。

外径ターニング工具をタレットツール1ステーション[2]に取り付けます。

チャック[1]に加工品を取付けます。

加工品の外径をZ軸の負の方向に下げます。

[HAND JOG]を押します。

[.001]を押します。

工具を部品から離すには[+Z]を押し下げます。

スピンドルを停止します。

加工品[3]に作られた切込みの直径を測定します。

[OFFSET]を押して、使用されていないツールの``行のX形状コラムにカーソルを移動します。

[X Diameter Measure]を押して、プロンプトが表示されたら、加工品の測定された直径を入力します。

[ENTER]を押します。

これによってその値が[OFFSET]コラムの値に追加されます。

この値を正の数として紙に記録します。

これはX直径測定値です。 

2

 注： 示されている値は説明のみを目的としています。 

外径については、設定59を0 [1]に変更します。

自動工具プリセッター - サブ手順のテストにジャンプします。手順1、2、3のみを繰り返さないで実行してください。

 注： 手順3では、X形状コラムの値をクリアしないでください。

テスト手順3を完了した後のX形状コラムの値は、プローブされたオフセット値です。X直径測定値からプローブされたオフセット値を差し引きます。

結果を正の値として設定59 [2]に入力します。

  • 設定59 =（X直径測定値）-（プローブオフセット値）

自動工具プリセッター - サブ手順のテストにジャンプします。サブ手順のすべての手順を完了してから、方法Aの次の手順に進みます。

3

I.D.

注： 参考までに、非コンパクトATPが表示されます。特に明記されない限り、「コンパクト」ATPにも同じことが当てはまります。

内径ターニング工具をタレット[2]に取り付けます。

チャック[1]の加工品の内径を下げます。

[HAND JOG]を押します。

[.001]を押します。

工具を部品から離すには[+Z]を押し下げます。

スピンドルを停止します。

加工品[3]に作られた切込みの直径を測定します。

[OFFSET]を押して、使用されていないツールの行のX形状コラムにカーソルを移動します。

[X Diameter Measure]を押して、プロンプトが表示されたら、加工品の測定された直径を入力します。

[ENTER]を押します。

これによってその値が[OFFSET]コラムの値に追加されます。

この値を正の数として紙に記録します。

これはX直径測定値です。

4

 注： 示されている値は説明のみを目的としています。 

内径については、設定60を0 [1]に変更します。

自動工具プリセッター - サブ手順のテストにジャンプします。手順1、2、3のみを繰り返さないで実行してください。

 注： 手順3では、X形状コラムの値をクリアしないでください。 

テスト手順3を完了した後のX形状コラムの値は、プローブされたオフセット値です。X直径測定値からプローブされたオフセット値を差し引きます。

結果を正の値として設定60 [2]に入力します。

  • 設定60 =（X直径測定値）-（プローブオフセット値）

自動工具プリセッター - サブ手順のテストにジャンプします。サブ手順のすべての手順を完了してから、方法Aの次の手順に進みます。

5

スタイラス[1]の幅を測定します。

この値を設定63と334の正の数として入力します。

設定333はゼロのままになります。

[CURRENT COMMANDS]を押します。マクロ Vars タブに移動します。

設定値と一致させるために以下のマクロ値を変更します。

  • ＃10582 =設定 59
  • ＃10583 =設定 60
  • ＃10584 =設定 333
  • ＃10585 =設定 334

注：自動検査サイクルは、これらのマクロ変数を使用して、校正が完了したことを確認します。値が検査サイクルと一致しない場合、機械がアラームを発します。

自動工具プリセット - テスト

1

 注： ATPアームが機械の部品にあたっていないことを確認してください。

ツールをATPアームパスから安全な位置に移動します。

[CURRENT COMMANDS]を押します。

「デバイス」タブを選択します。

「メカニズム」タブを選択します。

[その他]タブを選択します。

「プローブアーム」を強調表示

[F2]を押してATPアームを上昇させます。

[F2]を押してATP アームを下降させます。

注：「クラシックHaas制御」の場合、ボタンシーケンスは次のとおりです。

[MDI]モードに進みます。

[プログラム]を押します。

[プロ―ブ]タブを選択します。

[F1]を押してATPアームを上昇させます。

[F1] を押してATP アームを下降させます。

2

最初のポケットにターニングスティック工具が据え付けられていることを確認します。

最初のポケットがスピンドルに面していることを確認します。

プローブアームを下げた状態で、X軸とZ軸をプローブスタイラス[1]の中央までジョグします。

X軸をジョグし、工具チップをプローブのスタイラスの上部(外径）または下部（内径）の0.25インチ（6.4mm）[2}まで移動させます。

注： 左側の画像は外径ツールを示し、右側の画像は内径ツールを示しています

3

[OFFSET]を1〜2回押して、「工具形状」ディスプレイに移動します。

X形状値を選択します。

[0]を押します。[F2]を押します。これにより、X形状値が削除されます。

警告メッセージ [1] が表示された場合、 [Y]を押して「はい」を選択します。

ドアが閉じていることを確認してから、[.001]を押します。

外径ツール[1}のテストの場合は、スティック工具がプローブに接触するまで[-X]を長押しします。

内径ツール[2}のテストの場合は、スティック工具がプローブに接触するまで[+X]を長押しします。

注：Yスティック工具が工具プローブに接触するとビープ音が鳴ります。

X形状値を紙に記録します。

 注意：この値は必ず正確に記録してください。

X 軸をジョグして ATP アームから離します。

テスト手順1～4を5回繰り返します。

4

記録された最高値と最低値を比較します。差が0.002インチ（0.05mm）を超える場合は、以下により設定値を調整します。

  • 外径をチェックする場合は、設定59から差を加算または減算します
  • 内径をチェックする場合は、設定60から差を加算または減算します

改良

外径

ATP を使用して、OD 旋削工具の工具オフセットを設定します。

丸い素材のODを回転させる「Gコード」プログラムを生成します。プログラムを実行し、結果の OD を測定します。

測定された直径からプログラムされた直径を差し引きます。.004 以下である必要があります。

設定 59 に差を追加します。

  • 設定59 = 設定59 +（測定された直径 - プログラムされた直径） 

マクロ変数 #10582 を設定 59 の新しい値に更新します。

I.D.

ATP を使用して、ID 旋削工具の工具オフセットを設定します。

丸い素材のIDを回転させる「Gコード」プログラムを生成します。  プログラムを実行し、結果の ID を測定します。

測定された直径からプログラムされた直径を差し引きます。  .004 以下である必要があります。 

設定 60 に差を追加します。

  • 設定60 = 設定60 +（測定された直径 - プログラムされた直径） 

マクロ変数 #10583 を設定 60 の新しい値に更新します。

方法B（オプション）

1

[SETTINGS]を押します。ユーザーの位置タブに移動します。 下向き矢印をクリックして、「スピンドル中央ライン」を選択します。

ドリル/ミル工具の取り付けに使用した工具スタイルと一致するスピンドルの中心線の値を書き留めます。

ドリル/ミル工具をアクティブな位置にインデックスします。

ツールのシャンクをスタイラスの X+ 面の近くでジョグします。

[HAND JOG]を押します。

[.0001]を押します。

ATPがトリガされ、機械がビープ音を鳴らすまで、[-X]ジョグキーを押し続けます。 ジョギングは自動的に停止します。

機械 X の位置を書き留めます。

設定 59 ＝（機械 X 位置 - スピンドル中心線） - ドリル/ミルシャンク径を設定

ツールのシャンクをスタイラスの X+ 面の近くでジョグします。

[HAND JOG]を押します。

0を押します。

ATPがトリガされ、機械がビープ音を鳴らすまで、[+X]ジョグキーを押し続けます。 ジョギングは自動的に停止します。

機械 X の位置を書き留めます。

設定 60 ＝（機械 X 位置 - スピンドル中心線） + ドリル/ミルシャンク径を設定

2

スタイラスの幅を測定します。

この値を設定63と334の正の数として入力します。

設定333はゼロのままになります。

[CURRENT COMMANDS]を押します。マクロ Vars タブに移動します。

マクロ変数を次の設定と同じとなるように設定します。

  • ＃10582 =設定 59
  • ＃10583 =設定 60
  • ＃10584 =設定 333
  • ＃10585 =設定 334

 注記：示されている値は説明のみを目的としています。 

テストと改良のセクションを使用して、設定59と60の精度を高めます。