この手順では、シングルヨークヘッドをダブルヨークヘッドにアップグレードする方法を示し、次のサービスキットに適用されます。

• 93-4570 スピンドルヘッドアセンブリアップグレードHAAS 5AX VR

機械要件：

• 100.24.000.1101は最低限必要なソフトウェアです

必要な工具：

• T-0142 スピンドルエンコーダージャンパー
• T-0202 輸送キットダブルヨークVR

 注意：注文したら、T-0202 販売注文をHaas Service に送信します。 

 注：2022/4/18より前に製造された機械の場合、次のサービスキットを注文する必要があります。

• 93-3502 エアレギュレーターSVCキット HSD 5AX HD HSK A63 

スピンドルヘッドカバーを取り外します。

B軸とC軸をホームに戻します。

ヘッドの右側にある4本の取付けボルト[1]を取り外します。

注意：必要に応じて、C軸を回転させてボルトにアクセスします。

C軸をC = +90に回転させます。

取り外し/取り付け作業中にテーブルを傷つけないように、VRテーブルの上にカードボードを敷いてください。

機械のテーブルの空いている側にVRヘッドの輸送用ブラケットを置き、スピンドルヘッドをブラケットまで下げます。スピンドルヘッドが完全に支持されるまで、スピンドルヘッドを下げます。 

スピンドルが完全に支持されている状態で、付属のハードウェアを使用してスピンドルヘッドをブラケットに取り付けます。

スピンドルが完全に支持され、ブラケットに取り付けられた状態で、スピンドルをスピンドルヘッド鋳物に取り付けている取付けボルトを取り外します。

Z軸を上げてスピンドルをスピンドルヘッド鋳物から離し、鋳物が交換用スピンドルと現在のスピンドルの両方のサーボモーターから離れていることを確認してください。 

機械の電源を切った状態で、エンコーダケーブル[1]を外し、T-0142スピンドルジャンパー[2]をNGCメインPCB（P6）に取り付けます。

機械の電源を入れ直し、工場出荷時の設定4.004スピンドル無効化 を ｓ[False]から[True]に変更します。

サービスキーを使用して、パラメータ 76 低気圧アラーム遅延を[999999]に設定します。

サービスキーを使用して、設定のロータリータブで4番目と5番目の軸のチェックを外します。

機械の電源を切り、メイン回路ブレーカーをオフにします。

 重要： 新しいラインを取り付けるときに、正しいラインを合わせるのが容易になるように、写真を撮って機械側のラインに印を付けておきます。

スピンドルヘッドカバー内にあるスピンドルヘッドマニホールドからラインを取り外します。

すべてのバレルコネクターを外し、33-0639をTコネクターから外します。

すべてのワイヤとホースを外した状態で、フォークリフトを使用してシングルヨークスピンドルヘッドを機械から出し、ダブルヨークスピンドルヘッドを所定の位置に配置します。 

注：H-5AXヘッドアセンブリのおおよその重量：

H-5AXヘッドHSK A63 20K = 397ポンド（180kg）

ダブルヨーク H-5AX ヘッド HSK A63 20k = 450ポンド（204kg）

ケーブルカバーのシートメタルを取り外します。

Maincon（P4およびP5）からB軸とC軸のエンコーダーケーブルを取り外します。

2本のエンコーダーケーブルからフェライトフィルターを保存しておきます。

B軸とC軸の制限スイッチをHSDボード（P4およびP5）から抜きます。

 注意： キット内のエンコーダーケーブルの両端にラベルを貼り、B軸用の電源ケーブル（32-1283）およびC軸用のエンコーダーケーブル（32-1283）として識別します。

キットに入っていたB軸エンコーダーケーブル（32-1283）を配線します。MainconのP4に差し込みます。保存しておいたフェライトフィルターの1つをケーブルに取り付けます。

キットに入っていたC軸エンコーダーケーブル（32-1283）を配線します。MainconのP5に差し込みます。保存しておいたフェライトフィルターの1つをケーブルに取り付けます。

キットに入っていたB軸回転スケールケーブル（32-10071）を配線します。Mainconの12Aに差し込みます。キットの大きい方のフェライトフィルター（64-1254）をケーブルに取り付けます。

キットに入っていたC軸回転スケールケーブル（32-1164A）を配線します。Mainconの13に差し込みます。キットの残りのフェライトフィルターをケーブルに取り付けます。 

 重要： 新しいラインを取り付けるときに、正しいラインを合わせるのが容易になるように、写真を撮って機械側のラインに印を付けておきます。

スピンドルヘッドカバー内にあるスピンドルヘッドマニホールドから残りのすべてのホースを抜きます。

ホースを外したら、スピンドルヘッドから2つのマニホールドを取り外します。  

クーラントスプリットホースを取り外します。 

スピンドルヘッドの合わせ面を清掃し、石でこすります。  

ダブルヨークスピンドルの鋳物のボスが機械の右側を向いており、サーボモーターがスピンドルヘッドの鋳物の正面を向いていることを確認してください。そうでない場合、ホーミングシーケンスが後で問題を引き起こす可能性があります。 

機械の電源をオンにします。

表示されているアラームを修正し、スピンドルヘッドの鋳物を新しいスピンドルの方へジョグします。 

 注：ゼロリターンなしの設定53 ジョグを行うにはオンにする必要があります。スピンドルヘッドをゼロリターンしないでください。

Z軸を慎重に下方にジョグし、スピンドルが真っ直ぐになっていることを確認し、スピンドルヘッドのボアにスピンドル[1]が入らないようにします。

キットの12 HHB 5/16 X 1.25ボルトを使用して、プレートを鋳物にボルトで固定します。

 注：破損している場合は、取付けボルトを交換してください。

Z軸を移動の上部にジョグし、ブラケットからダブルヨークヘッドを取り外します。

テーブルからブラケットを取り外します。 

機械の電源を切り、メインブレーカーをオフにします。

すべてのホースとケーブル[1]を接続します。ホースとワイヤをきちんと整理します。 

ケーブル[2]とケーブルブラケット[3]にコルゲートチューブを取り付けます。 

以下の表を参照し、スピンドルヘッドからのホースとCALMキャビネットからのホースを接続します。

スピンドルヘッド[1、2、8、9]からのポリエチレン（PE）ホースには、プッシュ接続継手があります。

スピンドルヘッド[3、4、5、6、7]からのポリウレタン（PU）ホースには、圧縮継手があります。

 注意： TRPホース[7]は、3/8F NPT 1/4M圧縮継手[10]で3/8の黒いホースに接続します。

B軸とC軸のブレーキソレノイドエアラインがCALMキャビネットの回路図と一致していることを確認します。

注：機械には、ソフトウェアバージョン100.24.000.1101以降が必要です。

HBCポータルから設定をダウンロードし、機械ソフトウェアを更新します。

ソフトウェア更新 - （オプション2） - NGCに従って、新しい設定を読み込みます。

T-0142 スピンドルジャンパーをNGCメインPCBから取り外し、スピンドルエンコーダーケーブルを差し込み直します。

機械の電源を入れ、工場出荷時の設定4.004スピンドル無効をTrueからFalseにリセットします。

パラメータ 76 低気圧アラーム遅延を999999から30にリセットします。

4.263をTrueからFalseに設定します。

機械の電源を入れ直します。

機械の電源を入れ、新しいロータリーファイルを選択します。

• DY-MD-B-S7-S1-V1（スレーブ）
  • 軸の設定：B軸
  • 物理接続：第4軸
  • ロータリーの関係：スレーブ
  • 場所：ツール  
• DY-MD-C-S7-S1-V1（マスター）
  • 軸の設定： C軸
  • 物理接続：第5軸
  • ロータリーの関係：マスター
  • 場所： ツール   

機械の電源をオフにします。

機械の電源をオンにします。

すべての軸の動きと負荷を確認します。

 警告：ツールチェンジャーアームがスピンドルに整列されておらず、ダブルヨークアセンブリのZ軸のツールチェンジャー位置が設定されていないため、機械の電源再投入やツールチェンジのコマンドを実行しないでください。 

サイドマウントツールチェンジャー - Z軸ツールチェンジオフセット - NGCの手順に従って、Zツールチェンジオフセットを設定します。

サイドマウントツールチェンジャー - HSK - スピンドル方向決めオフセット - NGCの手順に従ってスピンドル方向決めを設定します。

HBCの整列検査レポートとチェックリストフォルダーにある最新の検査レポートを作成します。 

注意：このサイトはHaas Serviceテクニシャンのみが利用できます。

5AX検査レポートのチェックを実行する方法の詳細については、H-5AXダブルヨークスピンドルヘッド - ジオメトリガイドを参照してください。            

注：MRZPは、プローブが校正され、補正が手順の後半で計算された後に完了します。 

H-5AX - VRダブルヨーク - HDC - B/C軸補正の手順に従って、B=+90、B=-90、C=+90、C=+180、およびC=-90の補正値を計算します。

補正値を入力した後にバックアップを取得し、機械の履歴に添付してください。

WIPS - プローブの校正 - NGCの手順に従ってプローブを校正します。

MRZP校正手順に従って、MRZPを設定します。 

セーフゾーンの校正手順に従って、セーフゾーンを設定します。

H-5AXテストカット手順を完了します。

必要に応じてMRZP値を調整します。